「年金収入は5万円しかない。半年前に生活保護の相談に行ったところ、20年以上前に別れた妻のところに置いてきた娘(別れたときは2歳くらい)の「承諾書」を取ってくるように言われた。遠方まで会いに行ったが、「承諾書」は取れなかった。仮に生活保護を受けられるとしても、毎年のように娘のところに照会が行くとしたら、迷惑だろうから申請をするかどうか、悩む」(宮城県)
「今は受けていない、以前受けていた。子どもについてその父親が認知したが、お金を持ってゆくような人で、いいことはなかった。現在は私も再婚して、子の父とは表面上縁が切れたが、扶養義務が強化されたら、5歳の子に将来塁が及ぶのでは?向こうが『扶養義務』を果たしていないのに。すごく怖い! 自分が保護を受けたのは親の虐待だった。また親から連絡があったと思うと…」(東京)
「父72歳。10歳のときに父母が離婚、母に引き取られ、父とは30年間会っていない。最近福祉事務所から扶養照会があった。扶養義務はあるのか」(東京)
「受給中。TVを薄型(3万円)に替えた。贅沢と言われないか。今8万円ほど預金があるが貯蓄してはダメなのか」(東京)
「離婚し成人した子供が2人いる。10年以上交流がない。生保を受けたいが扶養照会が行くのは困る」(東京)
――といった具合で、多くの人が受給申請により、すでにつきあいのなくなっていた親族に収入調査などの“迷惑”が及ぶことを恐れている。そして「生きていちゃいけないのか、死にたい、苦しい」(東京)「お金のない人は死ぬしかないのか」(静岡)「ぱっと死ぬ方法がないのか考えている」(静岡)「死んでしまいたい」(大阪)「死ねと言われているように感じる」(北九州)「次長課長の報道以来声が出なくなり、夜も眠れない」(大阪)「橋下市長、河本さんの騒ぎで生きた心地がしない」などと、生命の危機を伝える訴えが相次いだ。
政界でこの問題を追及した一人である片山さつき参院議員については、恐怖感があるようだ。「片山さつきはおかしい」(静岡)「片山さつき議員の言葉がきつい」(静岡)「受給者から片山さつき議員に対する不満」(静岡)「片山さつきの目が怖い」(北九州)など、100件近く公表された相談内容のうち、5件で片山氏の名前が出ている。
前出の相談担当者によると、受話器を上げると、ひと言目から「死んでしまいたい」との言葉が飛び込んでくるという。反貧困ネットの宇都宮健児代表(前日弁連会長)は「生活保護バッシングと扶養義務強化で、受けたくても受けられない人が続出する」と警鐘を鳴らした。