『最近はおおむね(国債利払い費は)年7兆円程度で推移しているが、将来急増する。
19年度には18兆4000億円、ないしは16兆ほどになる』
利払い費が現在の7兆円からおおよそ17兆円と10兆円程増えると計算されているのです。
実際にはこの金額に元本の償還分が加わります。
この元本返済分は一括返済ができない事態になっており分割返済になっており、この元本分割払い分がおおよそ年間13兆円になっていますが、今後はこの元本分割払い分も急増してきます。
仮に今の元本分割返済分が一定という条件としましても、国債利払い17兆円+国債元本分割払い分13兆円、しめて30兆円が<固定費>として負担となるのです。
実際には元本分割払い分は年間1兆円ずつ増え続けることになりますので、19年度にはおおよそ元本分割分だけで20兆円以上になっており、利払い分の17兆円と併せれば37兆円もの【国債費】になります。
今の税収が40兆円台ですから、税収のほとんどが借金の元利払いで消えることになり、財政は破たんとなります。
この計算は何も20年、30年後の計算ではありません。
2019年度、即ち7年後の試算で、破たんとなっており、この7年後の破たんが想定出来て、だれが10年国債を買うでしょうか?
『この破たん推計は3年前から出ていましたので、日本国債は3年前から破たんのカウントダウンに入っていた
と言えます。
今、政府は10年国債の発行から一年国債の発行へシフトしていますが、市場(外資系)が「10年先の借金証文など必要ない、短期債を出せ」として、この短期債発行が急増しており、このため、外資の短期債保有が今や45兆円を超えてきており、一部ではすでに外人は50兆円近いポジションを持っているとしています。
新興国のように日本の財政は短期資金に頼るようになってきており、これは非常に危険な状況であり、今後市場の動きが一変した場合、この50兆円の国債が売り浴びせられることになれば、国債は暴落どころか、値がつかないというパニックになり、取り付け騒動(日銀白川総裁発言)に発展します。
マスコミではお決まりの比較的安全の日本国債が買われていると報道していますが、市場では誰も日本国債を安全と思っていません。
買われているのは株はダメ、融資もダメ、ならばリスクはあるが国債を買ってたとえ年0.8%でも稼げば良いとして銀行等が買っているだけで、いつでも逃げ出せるように半身で構えているのが実情です。
日銀総裁が述べた「市場取り付け」が起こらないことを願いながら、皆が国債をおっかなびっくりで買っているのが今であり、一人抜け、二人抜けとなり始めれば、流れは怒涛の流れになり、市場はパニックになります。