正社員を目指すフリーターなど若者に対象を絞った「あべの わかものハローワーク」が1日、大阪市阿倍野区にオープンした。
求職者一人ひとりに専門職員をつけ、適職判断から個別の職業紹介、就職後の相談まで一貫してサポートするのが特徴だ。大阪労働局は「じっくりと付き合える専門職員がいる。気軽に足を運び、自分にあった仕事を見つけて」と話している。
雇用が不安定で賃金も低いフリーターから正社員への転職を進めようと、厚生労働省が全国3か所に設置した。「あべの」は、交通の便の良い天王寺駅から徒歩5分のあべのルシアスオフィス棟10階にあり、40歳代前半までが対象。フリーターでなくても利用できる。
厚労省によると、2011年のフリーター数は全国で176万人に上り、1993年以降の就職氷河期にフリーターになったまま、働き続けている人が多い。しかし、企業側からは「年齢相応の技能や知識がない」とみられ、フリーターの期間が長いほど正社員になりにくいとの統計もある。
企業の人事部などで勤務経験がある専門職員が、自己分析や「本当にやりたい」仕事探し、就職活動の計画作りなどを支援。コミュニケーション術や面接対策を学ぶセミナー、少人数でテーブルを囲んで求職状況やアドバイスなどを語り合うグループワークも開く。
正社員の仕事を探しているという契約社員の男性(30)は「アクセスも良く、仕事の合間にも利用できる。適性検査などのセミナーも参加してみたい」と話していた。利用時間は、平日午前10時〜午後6時半(土曜日は午後6時まで)。日曜祝日は休み。問い合わせは、同ハローワーク(06・4396・7380)。
(2012年10月2日 読売新聞)