要旨によると、内柴被告と関係を持った別の女子部員は、事件当日の昨年9月20日未明、部が宿舎にしていた東京都八王子市のホテルの自室で就寝していたところ、ノックの音で目が覚めた。
ドアを開けると内柴被告がおり、被告は入室。「先生と教え子の関係なので、性的な関係になる心配は特にせず自分が先に寝た」と供述した。
その後、「被告に性器を挿入されていることに伴う下半身の違和感」で目を覚ました。女子部員の顔にはシーツのような布がかぶせられていた。驚いたが「抵抗したり嫌がったりしたら、今までのように指導してもらえないのでは」との気持ちから強く拒むことなく、そのまま被告と性行為を続けた。
乱暴されたとされる部員の話は翌日朝、別の部員から聞いて知り、「自分以外にも(性行為が)あったのかな」と思ったという。被告側の弁護人によると、被告とこの女子部員の性行為は、乱暴されたとされる部員との行為より後だった。
その後、両親の勧めで被害届を出したが、「取り調べでいろいろ聞かれ、話すのも嫌だったし、普通の生活を送りたい」との理由で今年1月に取り下げた。その際、両親は取り下げに反対していたという。
非公開の証人尋問は10月2〜5日、被告も立ち会いの上、熊本地裁で行われた。被告はこの日、発言機会がなく、時折ふんぞり返り、にらむような視線を見せることもあった。
次回公判は26日。