政府のクールジャパン推進会議で秋元康委員が日本酒を海外へPRするアイデアとして「ポスターデザインやキャッチコピーの提供を無報酬で引き受けるよう首相が呼び掛けるべきだ」と提案したと時事通信で報じられたことに対して漫画家やアニメ関係者を中心に反発が広がっていますが、何と「無報酬」の次は"Cool Japan"名目で「5万円負担」を求めるメールが送られて来たと言う驚きの情報が『Twitter』で拡散されています。
この騒動の発端は、ゲームの原画やライトノベルの挿絵を多数手掛けているイラストレーターのrefeiaさんが4月4日の午後に以下のようなツイートを行ったことでした。
昨日クールジャパンx無報酬ネタで遊んでたら、今日は Cool Japan なんたらってカタログ本に載せてやるから5万円と絵くれっていうメールきててわらったw 無報酬を上回ってきたぞ!
(画像・出典URL:
https://twitter.com/refeia/status/319662326343159809)
つまり「"Cool Japan"を題材にした図録を作成するので新作を提供して欲しい。ただし、掲載料として5万円を負担してもらう」と言う依頼であり、これが事実ならば「無報酬=0円」を通り越して「マイナス5万円」と言う極めて不条理な仕事依頼としか解釈のしようがありません。
『Twitter』で拡散されている情報によると、このメールを不特定多数の漫画家やイラストレーターに送っているのは主に美術系の自費出版を手掛けているアートボックスインターナショナル(
http://www.artbox-int.co.jp/ [リンク])と言う企業だそうで、同社のサイトを見ると確かに『Cool Japan 〜世界が注目するクール・ジャパン!』と題するカタログ集をこれまでに2点刊行していると言う案内が掲載されています。どうもVol.IIIの製作開始に当たって主に創作系の同人誌即売会に参加していたサークル主催者を対象にメールを送っているらしいのですが、いくら「保存版作品集」と言えどもクリエイター側に高額な掲載料の負担を求めると言うのは筋が通らないでしょう。
クールジャパン推進会議で「無報酬」を言い出した秋元康委員にしてもそうですが、既に成功している立場の“上から目線”や若手クリエイターの功名心を利用してただ働きを求めるようなトップダウン型の施策に対して多くのクリエイターは冷淡な反応を見せています。むしろ、日本という国の魅力を海外に発信したいのであれば現在の推進会議やその周辺に欠けている「これから活躍の場を広げたい」と考えている多くのクリエイターが何を求めているかを地道に拾い上げて反映して行くボトムアップ型施策の方が優先されるべきではないでしょうか。
> クールジャパン「無報酬」の次は「掲載料5万円負担」
一度上下関係が出来上がるとそう簡単にはひっくり返せない
秋元が狙っているのは柳沢吉保
女衒屋風情に利用されないように
秋元みたいな
日本の恥文化生産者に
委員やらせる事が間違い
アニメ『銀魂』監督・高松真司氏、安倍政権のクールジャパン推進会議を批判
「アニメに従事する人のためになる気がしない」
同日に行われた第2回目の会議では、秋元氏が「日本中の優秀なクリエーターにひと肌脱いでもらうべきだ」などと発言。アニメや芸術の関係者に、ポスターや
キャッチコピーづくりに無報酬での協力を求めるよう提案している。また角川氏は、日本製アニメの影響を受けた海外のいわゆる「オタク」を教師に起用して
「シンガポールやインドネシアなどにクールジャパンを教える学校を10校程度設立すべきだ」と提言したという。
こういった会議の内容をニュースサイトで見た高松氏は、Twitterで「『クールジャパン』(笑)『お寒い国・日本』」、「もう国はアニメに口を出さないでくれ!だれも
国のためにアニメつくってんじゃねーよ」と『クールジャパン推進委員会』に対し批判的な文章を連続して投稿している。