安保法案の審議入りから1週間余り。国会で安倍首相は「国民の安全のため」と息巻いているが、どこまで本気か怪しいものだ。公務を終えると、夜な夜な豪華ディナーに繰り出し、舌鼓を打っている。この間、口永良部島が噴火、小笠原沖でM8強の大地震が発生、年金情報は大量流出と「国民の安全」を揺るがす事態が次々と発生してもお構いなし。三日にあげず豪華メシとは、全くいい気なものである。
審議入りした夜(5月26日)、安倍首相は東京・代官山の高級イタリア料理店「リストランテASO」で、ANAの経営トップたちと会食。1人当たり最低2万円のディナーを楽しむと、翌日から怒涛の豪華めしラッシュが始まった(別表)。
28日は午後6時40分に銀座の高級料亭「松山」に顔を出し、本格日本料理を平らげると、その足で午後7時27分には同じく銀座の「世界一客単価が高い」(グルメ評論家・友里征耶氏)と称されるステーキ店「かわむら」をハシゴ。1人当たり最低5万円という高級肉を頬張るとは恐るべき胃袋というか、あきれた金銭感覚というか、とにかくメチャクチャだ。
「1週間足らずで新党改革の荒井広幸代表と2度も会食するのも、異常です。政財界の大物と食事をしながら、今後の政権運営について助言を聞くならまだしも、参院に1議席しかないミニ政党の党首とメシを重ねても、政治的には無価値。荒井代表は首相と同じ93年の初当選組で、若手の頃は同じ派閥に所属し、行動を共にした親友です。首相は審議中にヤジを飛ばすなど、よっぽどストレスをためこんでいる様子だし、気を許した相手にグチを聞いてもらいたいのかもしれません」(自民党関係者)
メディア関係者との会食も目立つ。安保法案の本格的な審議が始まった27日に日テレや日経の幹部と食事を共にするのは、政治的意図がありあり。ロコツな取り込みで、米国に夏までの成立を約束した手前、「お手柔らかに」ってところだろう。
31日は被災地の福島を日帰りで見回った後は「虎ノ門ヒルズ」の51階にある高級レストランに直行。眼下の夜景を眺めながら、旬の食材を使った欧州地方料理をモグモグ。被災地視察は完全なポーズで、復興を待ち望む人々の暮らしなど、これっぽちも思っていない証拠だろう。
こんなデタラメ男に「国民の安全」を任せてはいけない。
安保法案答弁でも嘘とヤジ…安倍晋三は小学生時代から嘘つきだったという新証言が…
問題の平気でウソがつける性格は、実は小学校時代からのものだったようだ。安倍には2歳年上の兄がいる。この兄弟の性格が対照的で、夏休みの最終日、兄は宿題の日記ができていないと涙顔になっていたが、安倍は「宿題みんな済んだね?」と聞かれると、まったく手をつけていないにもかかわらず、「うん、済んだ」と平然と答えたという。ウソがバレて、学校側から1週間でさらに別のノート1冊を埋めて提出するようにと罰が出ても、本人がやらず、安倍の養育係だった女性が代わりにやってあげていたというのだ。一般人の子どもはウソをついたら必ず代償があると教育されるのが普通だ。ところが、安倍にはその経験がなかった。罪悪感が皆無で、自分のウソに責任をとらないまま、大人になってしまったようなのだ。
野上のリポートには、他にも興味深いエピソードが数多く出てくる。例えば、安倍の成蹊大学時代の恩師のこんな言葉だ。「安倍君は保守主義を主張している。思想史でも勉強してから言うならまだいいが、大学時代、そんな勉強はしていなかった。ましてや経済、財政、金融などは最初から受け付けなかった(後略)」。では、安倍の保守思想はどこから来たのか。
よく言われるのが、幼い頃、祖父の岸信介邸に押しかけた安保反対デモの中で「おじいちゃんは正しい」との思いを心に刻んだという話だ。野上氏のリポートには、これに加えて、家庭教師だった平沢勝栄(現自民党代議士)に連れられて東大の駒場祭に連れて行かれた時の話が出ている。当時は佐藤(栄作)内閣で学生運動が盛んな時期だった。駒場のキャンパスも「反佐藤」の展示や看板で溢れていた。そんなムードに、安倍は学生運動=「反佐藤」「祖父の敵」を感じたという。
このすりこまれた「左翼=身内の敵・おじいちゃんの敵」という生理的嫌悪感が、今も辻元らを相手にすると頭をもたげ、ついムキになってしまうということらしい。
国会答弁も、保守的な政治スタンスも結局、ようは小学生の幼稚なメンタリティの延長……。こんな薄っぺらい男の薄っぺらい考えによって、日本は「戦争をする国」に引きずられていくのだろうか。