安倍チルドレンにまた疑惑! ネトウヨ発言連発の衆院議員の金銭疑惑を告発した元公設秘書が“不審死”
安倍チルドレンたちの失態が続いている。未公開株を巡る金銭トラブルや議員宿舎に男性を連れ込んだ疑惑が報じられた武藤貴也議員は自民党を離党し、イクメン宣言の宮崎謙介議員は妊娠中の妻の不在時にタレントを自宅に連れ込み議員辞職に追い込まれた。
そんな中、また安倍チルドレンを巡り新たな疑惑が浮上している。それが兵庫7区選出の自民党・山田賢司衆議院議員を巡る“事件”だ。
山田議員といえば2012年の衆院選で安倍チルドレンとして初当選した議員だが、14年8月に行われた自民党のヘイトスピーチ対策等に関する検討PT初会合ではとんでもない失言、いやヘイト発言で注目を浴びた議員だった。
「国連に“チンコロ”しているのはどんな団体か。ネットで調べると、ほとんどが朝鮮総連など朝鮮系の団体だ」「右翼車両よりもむしろ左翼のほうがうるさい。取り締まりや、排除をすべきではないか」
また、山田議員は「マスコミを懲らしめろ」などの言論弾圧発言で問題となった「文化芸術懇談会」の発起人でもあり、在日特権を許さない市民の会(在特会)の元幹部が関係する講演会に出席するなど問題の人物。さらに昨年2月17日の衆議院本会議では、共産党・志位和夫委員長に対し「さすがテロ政党!」とのヤジを飛ばし大きな問題となっている。議員というより、まさにネトウヨそのものだが、しかし今回、山田議員に浮上しているのは、失言どころではない“疑惑”だった。
その山田議員の元公設第一秘書とみられる人物(49歳)が先日、遺体で発見されたのである。
これは山田議員の地元の神戸新聞しか報じていないが、2月11日、兵庫県西宮市の路上に駐車された車中で山田議員の元秘書の遺体が発見されたという。車後部座席には練炭が置かれており、現在のところ警察では自殺の可能性が高いとして捜査中だと伝えているが、同時に遺体の損傷が激しいとも書かれており、原因はまだはっきりしないようだ。
年齢や経歴からいって、この元秘書というのは、13年4月から翌年9月まで山田議員の公設第一秘書を務めた野田哲範氏だと思われる。
しかも、野田氏はたんに元秘書というだけではなかった。死の直前まで山田議員の不正を痛烈に批判、告発していたのだ。元秘書のブログは死の5日前から山田議員を追求する記述で埋め尽くされていた。
〈「やまだ賢司候補者 選挙運動買収」
第47回衆議院議員総選挙は平成26年の12月に施行された。
私はやまだ賢司衆議院議員の公設秘書を勤めていた。
平成27年4月の統一地方選挙に出馬するために、その事務所を9月に辞めた。
ところが急に衆議院を解散。総選挙となったもんだからその候補者はあわてて。何故かというとその候補者は落下傘で降りてたこの世界を全く知らない
素人だったもんだから、総選挙を仕切る人間がいない?
(略)
その際に、報酬として30万円を提示された。
私も何気なく自分の選挙にもお金がいるし、何も考えずに承諾した。
源泉税を引かれて振込みがあった。
よくよく考えればこれって選挙買収にならないのかな?
良くないことはよくない事で正さないと。〉(2月6日)
〈「やまだ賢司 政党支部から1000万円の献金?」
自民党の政党支部から1000万円の献金を受けてる?
なんで?
個人的に政党支部から1000万円を受け取るって意味がわからん。
選挙資金で献金を受けたなら選挙の収支報告書に記載しないといけないが
記載はまったくない。
山田さん、あんたはすごいよ!〉(2月7日)
〈「文書滞在交通費 私的流用!?」
文書滞在交通費だったっけ、月100万円もらえるの。
これって実際議員のポケットマネーだよね。
事務所のお金が足りない足りないと秘書から給与を巻き上げておきながら、
自分はその100万円全く事務所にいれずに、借家多分25万円位のとこに住んでるんだよ。立候補する前に買った吹田のマンションは多分売らずに人に貸してるんじゃないかな?〉(2月7日)
〈「やまだ賢司衆議院議員公設第一秘書佐々木氏 公文書偽造・同行使容疑!?」
私はやまだ賢司衆議院議員の公設秘書をしておりました。
収支報告書の会計責任者でもありました。
収支報告書は1月1日から12月31日までの収支を選挙管理委員会へ届け出るのですが私は9月末日をもってその国会議員の秘書を辞めました。当然ながら会計責任者の変更をお願いしてたのですが、会計責任者の変更もされず、私の名前で収支報告書を提出されて、選挙管理委員会から間違いを指摘された部分については訂正をして、私の印鑑で訂正印を押印しています。
訂正文字からして間違いなく現公設第一秘書の佐々木氏の文字です。
これは立派な公文書偽造及び同行使だと思いますが。。〉(2月7日)
これらのブログには、収支報告書や通帳の振り込み記録といった書類の画像もアップされている。
このブログでの告発だけではない。野田氏は今から半年ほど前の15年7月、「週刊現代」(講談社)7月25日・8月1日合併号で山田議員に“給与をピンハネされていた”と実名告発していた。
「実名告白 元公設第一秘書が刑事告訴『私は自民党代議士に給料をピンハネされ続けた』」と題された記事によれば、野田氏が給与から毎月10万円を山田議員にピンハネされたことを告発。しかも野田氏はピンハネを裏金として、政治収支報告書に記載できない支出をしていたなどとして山田氏を政治資金規制法違反で神戸地裁に刑事告発したという。
山田議員を告発していた野田氏が練炭自殺という不審死を遂げた。しかもその死が山田議員への告発と無関係とは思えない、意味深長な記述もブログには存在する。
〈不正はよくない。
だから自分が罪に問われても不正は正すために検察に行こうと思うが、何故この事をブログにアップしたかと言うと私には時間がない。
検察に任せてる時間がないのだ。
そんなアクドイ人間が国会議員でいいのだろうか?
ただそれだけだ。
世間がそれでもいいんだ!と言うならそれでいいのだろう。
ここでは書けないが、この人物相当なもんだぜ。
とにかく、私には自分に残された時間が余りにも短すぎて結末を見届ける事はできないと思う。
だから正義感をもった世論にこのこと事は託くそうと思う。〉(2月6日)
まるで、死を覚悟したような言葉。そしてそれから5日後、野田氏は不審死を遂げた。
今回、まず事実を知らせたいということで記事にしたため、野田氏が山田議員に対して行っていた告発とその不審死にどんな関係があるかは、まだわかっていない。だが、この問題については、ぜひ取材を続け、続報をお届けしたいと思っているので、待っていていただきたい。