今回は、どうしても田母神俊雄氏の行動には触れざるをえません。あー、これが軍人なのか、と。威勢のイイこと、かっこいいことはガンガン言っておいて、肝心なところでは、責任回避。今の自衛隊はそうではないと信じたい。そして自衛隊が田母神氏を外に出したということは、自衛隊は田母神氏体質を受け入れられなかったと解したいね。
僕は田母神さんの主張には、賛同できるところが多々ある。でも決定的な違いは、サンフランシスコ講和条約の解し方。これは石原慎太郎さんとの見解の違いと全く同じ。
僕はケンカで負けた場合には、敗者の惨めさを引き受けなければならないという考えが根底にある。だからケンカするなら絶対に勝たないといけない。田母神さんでは、とてもではないが組織を率いてケンカには勝てないよ。田母神さんが自衛隊組織のトップから去って、ほんとよかった。田母神さん、たかだか都知事選挙でこっぱ微塵に負けて、そして今度は単純な公職選挙法に抵触して捜査当局にも、世間にも負けた。とてもじゃないが、国家存亡の危機である有事では、絶対に勝てないね。
まず初動が大失敗。自分の責任否定から入ったよね。絶対的な自信がない限り、このような不祥事系の問題は、まず調査から入らないといけない。あとからどんどん責任問題が出てくれば、もう完全にアウト。
だいたい、事務局が現金を配っていたことを認識してたなら、まず最初に潔白だと言うのは大間違い。田母神さんは、違法の認識はなかったと言っているようだけど、これは弁護士に助言を受けたのかな。違法性の認識の欠如は、最後っ屁の弁明。これを主張してもまず通らない。
そもそも選挙後に、選挙に携わった者に金を配って、それがまずいことだと感じない人は、もう政治家としてのセンサーがまったく機能していない。政治家としてというよりも、一般人としても。センサーのない戦闘機みたいなもの。すぐに撃墜される。
もう田母神さんは、ぼろぼろ。どんなに威勢のイイことを言っていても、こんな程度なのかなという典型でした。田母神さんに群がってきた人も怪しいね。ほんとこういう人が都知事にならなくてよかった。有権者は賢明だね。