60代のバイトに軽作業、資格取得で「時給1500円以上」も?【老後の仕事】
「軽作業」は60代の募集が多い職種の一つだ。しかし、軽作業とひと言でいっても仕事内容は多岐にわたる。また、資格を取得していれば高時給を得ることも可能だ。実際にどのくらい稼げるか?平均年収が気になる。また、高時給を狙える資格の正体とは?
■仕分け、梱包、検品……軽作業の仕事内容
軽作業とは、特別なスキルや経験を必要としない作業をする仕事のことで、倉庫や工場で働く場合がほとんどだ。
主な仕事内容として、荷物を配送先別や種類別に分類する「仕分け」や、商品をダンボールなどに詰める「梱包」、出荷する商品に不良品や異物混入がないかチェックする「検品」が挙げられる。
その他に、出荷商品がまとめられたリストをもとに商品をピックアップする「ピッキング」や、届いた材料などを倉庫に移動させる「入庫」、商品を製造する機械に材料を投入する「製造補助」などもある。
■軽作業の仕事はいくら稼げる?
軽作業の雇用形態は、パートやアルバイト、派遣社員、正社員などさまざまだ。
複数の求人サイトの情報をもとにすると、パートやアルバイトの時給相場は1,000円、派遣社員は1,200円ほど。
例えば時給1,000円で1日8時間、週3〜4回働くと、年収は約115〜154万円となる。この年収から判断すると、軽作業のアルバイトだけで生計を立てるのは難しいだろう。
正社員の年収相場は330〜340万円で、月給に換算すると約27〜28万円だ。日本の平均年収は433万円なので、それよりも約100万円低いことになる。
■フォークリフトの免許を取ると時給アップ?
夜勤のシフトに入ると時給が高くなる場合が多いが、定年後などに働くことを考えると、無理はできないという人も多いだろう。
その他に時給アップを狙える方法が、資格手当の対象になる場合がある「フォークリフト運転技能講習修了証」(フォークリフト免許)を取得することだ。
フォークリフトの技能講習には、1トン以上と1トン未満の2つがあり、1トン以上の講習を受けるには、2万〜4万円程度の費用がかかる。
複数の求人サイトを参考にすると、1トン以上のフォークリフト求人が多いため、費用が少々高くても、フォークリフト運転技能講習を受ければ仕事の選択肢が広がるかもしれない。
また、1トン未満のフォークリフトであれば、フォークリフトの免許保持者から指導を受けることで、前述の講習を受講せずに運転が可能だ。
この指導は、およそ1万円程度で受講可能で、「フォークリフトの運転の業務に係る特別教育」と呼ばれている。
国家資格であるフォークリフト免許の正式な合格率は公開されていないものの、90%以上が合格するとも言われているので、資格の取得を検討するのもいいだろう。
軽作業の仕事では、必ずしも軽いものを扱うわけではなく、人の力では持ち上げられない荷物を移動させる現場も多いため、資格を持っている人材が重宝される傾向にあるという。
また、求人サイトによって、給料はまばらだが、フォークリフトに関しては、時給1,500円以上で求人をかけている企業も多い。お金がかかっても、その後の高時給で元が取れるので、フォークリフトの免許取得は考えてみてもいいかもしれない。