指導する少年野球チームの選手らに包丁を突きつけて脅すなどしたとして、暴力行為等処罰法違反と暴行の罪に問われた野球指導者の被告(43)の公判が1日、大津地裁(大嶋真理子裁判官)であった。検察側は懲役1年6月を求刑し、結審した。判決は15日。
被告は被告人質問で、包丁を突きつけた理由を「酒の飲み過ぎで覚えていない」と説明。「飲んだら気が大きくなってしまうことがある。酒は控える」と述べた。
しかし、検察側に控えるだけなのか追及されると、「今後は酒をやめる」と誓った。また、野球指導者については「選手から指導してほしいという声がある。保護者などと協力して続けていく」とした。
続く論告で検察側は「包丁を首元付近に突きつけ、『刺すぞ』と申し向けており、被害者に切迫した危険を感じさせる悪質な態様」と指摘。弁護側は一定の社会的制裁を受けているなどとして、「更生意欲を踏まえた適正な判決」を求めた。