2013年11月29日

今回消費税を上げるのは

今回消費税を上げるのは、今の若い人が歳をとった時にも制度が維持できるように、というよりも、現在の高齢者の給付を賄うためっていう面が強いんです。ですから、今回の消費税引き上げの本来の意味としては、「日本のほとんどの金融資産を持っている高齢者にも応分の負担を」っていう点にあります。所得税だと現役世代からしか税金をふんだくれませんが、消費税なら、高齢者からも税金を巻き上げることが可能だからです。

ところがです。ふたを開けてみたら、今回の消費税上げは、実は年金世代の高齢者には全く痛くもかゆくもないんです。一体何故か?

現役世代は消費税が3%上がったからと言って、給料が自動的に3%上がることはありません。給与生活者の懐を、消費税アップは確実に直撃します。2週ほど前の週刊ポスト、私は新聞広告の見出ししか見てませんが、確か「サラリーマンの給料にも消費税を」みたいな見出しでした。

たぶん意図としては、日本中のすべての取引に消費税がかかるのだから、サラリーマンの給与支払いに際しても、企業は消費税を上乗せするべきだ、っていう趣旨なんだろうと、見出しを見て推測しました。これは確かに一つの考え方だろうと思います。でもね、そんなことをすると、短期的に企業の負担がぐっと増えますし、「給与支払いはそもそも消費ではない」っていう正論もありますから、まあ、現実問題としては無理ですよね。

しかし、そのサラリーマンの苦境の一方で、一律消費税値上げ分だけ所得が自動的に増える人たちが日本に存在します。それが公的年金受給者なんです。


今回の消費税値上げに際して一つの議論がありました。それは、どの指標をベースに公的年金を引き上げるかの議論でした。

公的年金は物価スライドです。ですからインフレになって物価が上がれば、その分の年金が増えます。来年4月以降の物価は少なくとも消費税が上がる分だけは上昇します。しかし、これは物価そのものの上昇で上がってるんじゃなくて、税金の上乗せ分だけ見かけ上の物価が上がるわけで、当然、年金の額を決める時には、消費税上げの影響を除いた、正味の物価で計算すべきです。

サラリーマンの給料は、消費税値上げで物価が上がっただけでは決して増えることはありませんよね。デフレが終わって物価が本格的に上昇を始めたら、その分企業所得も増えますから、自動的に物価上昇分くらいは給料は上がるでしょうが、それはあくまでも消費税で上がった分を除いた正味の物価に連動するんです。ところが政治的な綱引きの結果、なんと公的年金受給者の年金額算定には、「消費税アップ分も含めた物価の変動」を反映させることが決まってしまいました。

これって無茶苦茶です。この制度なら、消費税がどれだけ上がろうが、高齢者は痛くも痒くもありません。そりゃそうでしょう。物価値上げが反映されるのは翌年ですから1年遅れではありますが、制度的に年金生活者は消費税増税分を年金額に確実に上乗せしてもらえるわけですからね。

結局、今回の消費税アップで負担が増えるのは現役世代だけで、公的年金で暮らす高齢者世代はまったく影響ないんです。これは本当にひどい話です。
posted by РМН at 21:00| Comment(0) | 某掲示板より転載 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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