2019年09月09日

「戦前か?」〈週刊朝日〉

 8月17日、久米宏さんがご自身のラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』で、反韓一色の今のテレビに苦言を呈した。

「テレビが反韓国キャンペーンをやっているような匂いが、僕、少しだけするんです」

 だよね。少しなんてもんじゃない。もう行きつくとこまで行ってしまった感じ。

 具体的にいえば10年くらい前から、中国、韓国、北朝鮮のトンデモ映像が流れるようになった。

 手抜き工事で崩れるビルとか、汚染した川、ルールを守らない人々の映像だ。 それを観てコメンテーターたちがニヤリと嗤(わら)う。

 あたしはそれを嫌だな、と思っていた。この国は、よその国の発展の遅れを嗤うことができるのか? この国だってちょっと前に通ってきた道だ。

 この国がそれを欧米のテレビなどにやられたらどう思う? てか、やられていたでしょ。昔、向こうのテレビや映画に出てくる日本人ってかなりバカにされていた。カメラを首にかけ、ヘコヘコなんにでも頭を下げる日本人みたいな。

 たぶん、お金を持ち始めた日本人に対し、自分たちより下のくせになんだよ的な感情があったんだと思う。

 今はスマートフォンなどで簡単に映像が撮れるから、その国のイケナイ映像を入手できる。けど、それを日本でわざわざ流すことにどんな意味があるのだろう。

 それらはニュースではない。だとしたら娯楽? 趣味が悪い。

 それを一つ流すことによって、我々に報じられるべきニュースが一つ消える。文書改ざん、事故を起こした福島第一原発への対処、貧困者増加……。この国は問題だらけだというのに。

 久米さんは、

「いま韓国を叩くとね、数字が上がるんじゃないかっていうね」

 といっている。でなきゃ、連日こんなにやらない、と。それもあるだろう。けど、あたしは無邪気に数字を追っているだけではない気がする。

 安倍政権が音頭を取っている?

 たとえば、安倍さんが中国包囲網と拳を振り上げていたときは、中国のトンデモ映像がさかんに流れていた。が、この国は、中国に完璧に抜かされてしまった。安倍さんも中国の名を出さなくなった気がする。

 北朝鮮の金正恩は、今のところトランプさんと仲良くやってる。だから、北朝鮮の話はしなくなった。

 そして、参議院選挙の前に安倍さんが韓国を敵対視しだした。「信用できない」とし、輸出優遇のホワイト国から外した。そしたら、韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めた。

 信用してない国からそうされたんだから、べつにどうでもよかろうとならず、連日テレビが大騒ぎしてる。どうしたいんだよ!

 戦前か? 忖度メディアが酷すぎる。過去の戦争を煽ったのも、メディアのお仕事。煽られ酷い目に遭ったこと、忘れちゃならん。

室井佑月

※週刊朝日  2019年9月13日号


玉川徹氏、嫌韓感情をあおる雑誌に識者から「テレビもそうじゃないか?」と聞かれ

 5日放送のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜・前8時)では、2日発売の「週刊ポスト」(小学館)が「韓国なんか要らない」という特集を掲載したことを受け嫌韓感情とメディアの関係を特集した。

 ポストの報道には作家、読者などから批判が殺到し編集部が「誤解を広めかねず、配慮に欠けておりました。お詫びするとともに、他のご意見と合わせ、真摯に受け止めて参ります」と謝罪する事態となった。

 スタジオにはノンフィクションライターの木村元彦氏が出演。コメンテーターで同局の玉川徹氏は木村氏に「国民感情をメデイアがあおることについてどう思う?」と質問。これに木村氏は「テレビも一緒じゃないですか。いわば韓国のことを批判するというか扇情的なタイトルを作った上で視聴率をあげていくというテレビも同じような問題をはらんでいる」と指摘した。

 この意見に玉川氏は「実際、そういうことをやっている番組が視聴率高くなっているかといえば、どうもそうでもない気がするんですけど、何となく無意識にあおられてやっていると、テレビ側が主導してやっているというよりも何か国民感情にあおられてやっているのを僕は感じるんですけど」と持論を展開していた。
posted by РМН at 12:00| Comment(0) | 某掲示板より転載3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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